オオヤマレンゲの甘い香りに誘われて



北大船山から見た大船山
(2003年06月21日撮影)
注意
 本文中には地図等が出てきますが、説明しやすくするために
 コヨーテ本人がGPSのデータをもとに作成したものでありますが
 多少の誤差はあります。またコースタイムには個人差があるため
 正確にしりたい方は国土地理の地図や他の資料をお勧めします

2005年06年25日(土) 晴れ
コース:男池〜ソババッケ〜大戸越〜北大船山〜段原〜大船山〜段原〜風穴〜ソババッケ〜男池

私は虫が嫌いである。イモムシ、毛虫、ヘビは特に嫌いである。
2003年6月に男池から大船山に登った時、ソババッケの先にシャクトリ虫似の虫がまるで「すだれ」の如く糸を引いて沢山ぶら下がっていた。
それ以来、この時季のこのルートは避けていたのだが‥。今年は花の当たり年!オオヤマレンゲも各地で多く見られている。
昨年、鳴子山のオオヤマレンゲは見たが、ここ大船山のオオヤマレンゲ(咲いたもの)は実はまだ見たことがない。
今年は多くて見つけやすい!今年を逃すとまた何時見られるか分からないと思い、意を決して登ることにした。
目指せオオヤマレンゲ!出てくるなシャクトリ虫!

朝7時前に男池に到着。車はパラパラで少ない。ミヤマキリシマを過ぎるとこんなものなのであろう。
今日は天気は良く、そして無茶苦茶暑かった。少し薄手の長袖シャツで登る。
また水も余分に積み、加えて一眼レフ、三脚、そして今回300mmズームレンズまで積んだのでズッシリと思い。
男池園地は新緑の原生林でまぶしく、清々しい。気持ちいいものだ。


ソババッケを過ぎて問題の場所に着く。丁度、風穴との分岐付近に一昨年には無数の虫がぶら下っていた。そして今回は‥
やっぱりいた。前回ほどの数ではないが、しっかりぶら下っていた。持っていたステッキで払いのける。
問題の関門は過ぎて一安心‥と思っていたが甘かった。大戸越まであっちに、こっちにぶら下っているではないか!
ぶつからないように前をしっかり見て「成敗!」してくれた。「上を向〜いて歩〜るこぉ〜よ♪」

こんな感じでした。

大戸越で少し休憩、遅い朝食をとる。今年ミヤマキリシマの花をいっぱい咲かせていた平治岳も今はもう終わっていた。
そして今回目標のオオヤマレンゲ。大戸越から北大船山に向かって少し登ったところに最初の1本があった。

花の付きは良く1本の木には「蕾」から「咲き終えたもの」まで沢山花を付けていた。
場所の問題もあったがほとんどが木の上部にあり、ズームレンズを使用して撮影する。

このあとガレ場手前にも3本のオオヤマレンゲの木があり、何れも多くの花を咲かせていた。
甘〜い香りが何とも言えません。撮影、嗅ぐ、撮影、嗅ぐ‥フラフラである。

最初に見つけたオオヤマレンゲ 葯が紅い
ガレ場手前に咲いていたオオヤマレンゲ

取り合えず今回の目標は達成した。もの凄く暑かったので、このまま下山しようかと思ったが、元来たルートを引き返せば虫の餌食になるので
大船山の登り、段原から風穴経由でソババッケに戻る事にした。
大船山までのルートには既にミヤマキリシマは終わっていたが、それでもほんの少し見ることも出来た。
他にもベニバナニシキウツギやドウダンツツジも多く咲いていた。大船山山頂には思ったよりも人は少なく、数人がいるくらいだった。
昼食にはまだ早かったので少し休憩して下山することにした。

山頂 山頂に咲いていたツクシドウダン

良いこともあれば悪いこともある。段原から米窪の縁を通っている時だ。ここは潅木帯であり木の枝がもろにあたる。
半袖なんてもってのほか、長袖を着てても枝が腕に付き当たり痛い。ザックやザックに付けていた三脚にも引っかかり行く手をはぶむ。
何とか通り過ぎ風穴への急斜面を下り始めた頃、首からぶら下げていた一眼レフが邪魔になってきたのでザックに入れようと思った時だった

「フタがない」おそらく潅木帯を通っていた時に引っ掛けたのだろうか‥もしくはネジが緩んでいたのか、偏光レンズもろ共カメラのフタを落としてしまった。
戻って探すには辛い。ショックである。
そして良いこと‥急斜面を下っている時「アサギマダラ」がヒラヒラと飛んできた。
写真、ズーム、カメラ‥と思ったがすべてザックの中、出そうとしている間に飛んでいってしまった。
再び悪いこと。風穴に近づいた頃、再びシャクトリ虫似の虫がぶら下っていた。
前回この急斜面を下る時に滑ったので下をしっかり見て注意しながら下っていたが、上も注意が必要だった。
下に上に‥忙しい。早く帰りたかった。

風穴に近づくにつれスーッと冷気が漂ってきた。それまで暑くてたまらなかったが、ここに来て自然の冷房に感謝!
風穴の穴の中を覗いてみると白いものが見える。凍ってます。

風穴近くに咲いていたバイケイソウの花 風穴の中。凍ってます。

風穴からソババッケまではシャクトリ虫は居なかったが他のハエなどの虫が多かった。水不足のせいだろうか‥
帰りに男池で水を汲んで帰る。


2003年06年21日 晴れ

この時季「オオヤマレンゲ」が咲いているだろうと思い、今年3度目の九重に登った。
オオヤマレンゲはミヤマキリシマが終わった頃に咲く花である。梅雨時季と言う事もあって天候も気になりがちであるが、丁度梅雨の中休みに入り天気も良かったので朝早くから出かけてみた。

朝6時30分に男池駐車場に到着。駐車場は満車かと思い早目に来たのだがガランガランであった。ミヤマキリシマのシーズンを過ぎると登山者は少ないのだろうか‥。1組の夫婦が登山口から登って行った。どうも「黒岳」へ登るらしい。1人寂しく大船山目指して登ることにした。

男池登山口 かくし水。とりあえず最後の給水地点かな。
ソババッケ。黒岳方面と平治岳方面との分岐点 こんな大きな風倒木が登山道沿いにありました。

梅雨時季のため湿気も多くジメジメしている。初めてのコースだったので分からなかったが、オオヤマレンゲが無ければあまり登りたくない道だなぁ‥。
「長者原から登ったほうが良かったかな?」と少し後悔もする。まだ新しい足跡を見つける。私が一番と思ったがすでにもう登って人がいるようだ。
ひたすら登り続けて赤い「ベニバナニシキウツギ」の花が見かけるようになり、やがて大戸越に着いた。
大戸越は6月1日に来たが、その日はミヤマキリシマの開花時季で溢れんばかりの人でいっぱいであった。
でも今日は平治岳から降りてきた1人に出会ったくらいだった。男池から登ってきたらしい。先程の足跡の主だろう。
ここで一休み、そして大船山を目指し登ることにした。それとオオヤマレンゲだ!

大戸越〜北大船山の途中のガレ場から見た平治岳 ベニバナニシキウツギ。


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