05.05.07
この時季、山では様々な花が咲き始める。
あの花、この花‥花を求めて山へ行くのだが、一斉に咲くので体が幾つあっても足りない。困ったものだ。
ある雑誌には「人気の花ベスト3はカタクリ、アケボノツツジ、ミヤマキリシマ」と記されている。
アケボノツツジは数日前に見た。だがカタクリは今年は勿論、ここ3年ほど咲いた花は見ていない。
脊梁山地にある雁俣山ではもう終わっているかもしれないが、京丈山では標高が高いので、まだ咲いていると思い
出掛けて見た。
朝3時半に自宅を出発。前日からの雨は朝になっても降り続いている。
国道443号線の二本杉峠までは深い霧に包まれていて視界は数メートル!
「これは京丈山は無理かな‥晴れるのを待って雁俣山に変更しようかな‥」
と半ば諦めていたが、二本杉を越えたとたん天気は一変!晴れていた。霧も無い。
登山口まで順調に進み、準備して登ることにした。
コースとタイム 08:15 ワナバ谷登山口 08:56 二俣 09:12 最後の水場 10:03 鞍部(広場) 10:25 山頂 16:05 下山 |
|
注意 本文中には地図等が出てきますが、説明しやすくするためにコヨーテ本人がGPSのデータをもとに作成したものでありますが 多少の誤差はあります。またコースタイムには個人差があるため正確にしりたい方は国土地理の地図や他の資料をお勧めします。 |
京丈山に登るには「泉村・ワナバ谷からのコース」や「柏川コース」などがある。
後者は比較的、距離が短く登りやすいコースのようだが、平成17年5月現在・登山口まで行く柏川林道が崩落の為
通行出来なくなっている。
今回登ったワナバ谷コースはアプローチが長く、所々路肩も崩壊しててファミリー的ではないが
登っていくに連れ転々と移り変わる景観に圧倒!楽しませてくれる。
登山口からは川沿いの右側(左岸)を登っていき、途中から橋を渡って左側(右岸)の道を進んで行く。
昨日からの雨で川は増水していてゴーゴーと音を立てながら流れている。
橋からは勢いよく流れる川がスッポリと開いた隙間から見える。横のワイヤーから手は離せません‥。
ワナバ谷登山口 | 橋を渡る |
暫らく登っていくと二俣に出合い、右の道を進む(指導標あり)。あとは1本道で迷うような所はそんなに無い。
ここでは渓流と自然林の新緑がマッチして美しい景観を見せてくれる。森林浴万歳!
川沿いには渓流にはよく見られるヒメレンゲやコンロンソウも咲いていた。
ただ、昨年の大雨の影響か‥路肩も至る所で崩壊している。路肩に掛かる橋も崩れかかっている場所もあり、
「壊れないでネ!」と祈りながら渡っていた。
ゴーゴーと音を立てながら流れています。 | 新緑が綺麗です。 |
その後、川を徒渉して右側(左岸)に移り、暫らく新緑の自然林の中を進んでいくと最後の水場に着く。
ここから先は水場は無い。渓流と分かれて植林帯の中を登っていく。
やがて自然林の中へ、雨で濡れたクマザサをビシャビシャに掻き分けながら進む。
そのうちに目の前には巨木が出現!(ブナ?何の木か分からないが‥)まるで巨人が立ちはだかるように、それらは
登山道沿いに待ち構えていた。
稜線・分岐に出て左の京丈山に向けて進んでいくが、この辺もクマザサを掻き分け、倒木を乗り越え進む。
登山口から約2時間、鞍部と思われる広場に出る。この辺は成長したバイケイソウが多く出ていて、
やっとここでカタクリに出会う。ただピークはやや過ぎているようで少ない。また昨日からの雨で花は萎んでいた。
「午後になったら咲くだろう。」‥とりあえず山頂へ!
この先には石灰岩で出来たカルスト地形も見られる。ヤマシャクヤクも幾つか咲いている。
ホント!地形に富んだところだ。面白い。
バイケイソウが多く出ている鞍部(広場) | 石灰岩のカルスト地形 |
ラストの登りをかけ上がると京丈山山頂がいきなり見えてくる。
山頂広場はそんなに広くはないが、北側の展望が良い。また側には「山の神」の石碑もある。
そんな中、山頂裏側には形の良いカタクリの花が1本、綺麗に咲いていた。
京丈山山頂 | 山頂にある山の神の碑 |
ある山の本には「山頂から雁俣山方面への稜線にカタクリ、ヤマシャクヤクが見られる」と載っていたので
ちょっと花を見に寄って見た。
クマザサの道からカルスト地形、再びクマザサ、、カルスト地形‥と交互に変わる稜線で確かにヤマシャクヤクは
咲いていたが、カタクリは発見出来なかった。残念。
しかも山頂に戻る際に、同じようなカルスト地形の石灰岩が立ち並んでいるので、そこからクマザサの道の入口が
分からず、暫らく迷子になっていた。
無事、山頂に戻り昼食。そして下山。
朝、登る時には萎んでいたカタクリ達だったが、下山時には幾つか花を咲かせていた。
カタクリの花たち
他に咲いていた花
カルスト地形で見つけた山芍薬 | ヤマウツボ |
トップページへ 山登り総目次へ |