鋸 山 (田原山) 542m                    2009.03.11



大分の国東半島にあるこの山は、山容が鋸状になっていることから鋸山と呼ばれている。
九州百名山の一つでもある鋸山に初めて登る。


前回は元越山に登ったが、その時に買ったJRの4枚切符が残っているので今回もマイカーではなく交通機関を使って行く事にした。
06:23 JR博多駅から大分行きの始発「ソニック1号」に乗り、08:04 宇佐駅に到着。そこから普通電車に乗り換えて「中山香駅」には8時半頃に到着。
中山香駅から登山口までは約5km。タクシーを利用して行く事も考えたが、前回の元越山の時は予想外な料金が掛ってしまったので今回はのんびり歩いていく事にした。

国道10号線の交差点を右折 途中にある山香温泉・「風の郷」

駅を出て左折して商店街の中を進み10号線に出る。ほんの少し進み交差点から右折「広域農道」を鋸山登山口に向かって上がって行った。平日の水曜日。天気は午後から晴れると言っていたが今朝は薄曇り状態。のんびり歩いていく。
道の途中には山香温泉・「風の郷」(入浴料500円)もある。帰りはここに入ろう!

駅から登山口までは約1時間。考えて見たら山の方に向かっていくので「上り」である。「まだ〜?」と一人つぶやきながら黙々と歩いて行くが‥やっぱり道のりは長く感じた。「これから荒々しい鋸山に登るのに、登山口まで行くのに疲れてしまうなぁ〜」などと思いながら進んでいくと、やがて「その荒々しい山容」が見えてきた。。
鋸山トンネル手前道路左側に登山口があり、道を挟んで向かい側に駐車場とトイレがある。

登山口は左側。手前右側に駐車場とトイレがある。



コースとタイム                                 (駐車場にある案内板より)
08:37 中山香駅−−09:32 登山口 09:38〜10:00 雫石〜10:07 南尾根〜10:22 大観峰
〜10:47 八方岳〜11:00 股覗き岩〜11:03 小松岩〜11:24 無名岩〜11:38 下山道分岐
〜11:53 熊野磨崖仏〜12:05 熊野磨崖仏入口(昼食) 12:49
−−13:31 山香温泉・「風の郷」 15:23−−15:40 中山香駅。

登山口

ここまで来ていたフリースやレインをザックに入れ、身軽な服装で登山口をスタート。登山道を少し進むと最初の分岐に出合う。
左は下山道。駐車場にある案内図には真直ぐ進み、周回してこの下山道に下りてくるように書かれていたので、案内図に従い直進する事にした。

登山口 下山道との分岐

再び分岐。左は囲観音へ直接上がるルートなので直進。まだ普通の山の中の登山道を登っている‥って感じ。
「雫石」というプレートの所に出合う。登る前に見た資料には「雫石」の事は載ってなかったので何のことやら‥。「後ろにある小さな山の事を言ってるのかな?」良く見ると、岩と岩の隙間が湿っていて水が染み出ている。「そうかぁ〜これが雫なんだ!」と勝手に解釈したが‥帰ってから他のHPなどを見ていると、プレートの横に大きな石があるではないか!(私が撮った写真には写っていない。こんな石、あったかな〜)なるほど形も雫のようである。チャンチャン!気にせず進む。


ここまでのんびりと進んできた道だが、ロープが張られた傾斜を登る。そこを上りきると今度は巻き道?落石注意のプレートを左に見ながら、ロープを借りながら、右斜面に落ちないように進んでいった。

囲観音への上りとの分岐 巻き道?を上がる

南尾根

やがて視界が明るくなり南尾根に出る。ここから岩、岩、岩そして尾根、尾根、尾根の険しく楽しい道の始まりである。
ここからの眺望は抜群!進行方向の右にはこれから向かう大観峰の岩峰も見える。
後方には「立ち入り禁止」と書かれた尖峰。右方向には険しそうだけどダイナミックな長ーい尾根が見える。後で分かったが‥ここのヤセ尾根を縦走していた。

南尾根より。南尾根の尖峰(左)と この後「八方岳」から縦走するヤセ尾根の岩峰。


南尾根より大観峰を望む(右)

大観峰へ

南尾根を落ちないように大観峰を目指し進む。鎖場あり、ヤセ尾根もあり、気は許せない。
八方岳の直下にて「一方通行」のプレートあり。そのまま正面を駆け上がったら八方岳に登れるのであろうが、混雑を避けるために大観峰→八方岳の順に進むようになっている。一旦ここから下って再び尾根に上がる。

ここからは一方通行。正面の八方岳へは直接上がれず大観峰経由で進む。

大観峰の岩峰へ上がる鎖場。滑り落ちたら怖いものがある。この先もそうであるが、雨で濡れてたり、強風が吹いていたりしたら危ないだろうなぁ〜。
大観峰は360度のパノラマ展望。凄いです。
先ほど通ってきた南尾根から、これから向かう八方岳がダイナミックに見える。紅葉の時季だったらもっと綺麗だったかも。

大観峰 大観峰からは八方岳も見える

大観峰から見たパノラマ画像

左側のヤセ尾根が南尾根。その後方が周遊コースの尾根群。  中央やや右が八方岳。白い縦線のような所を上がる。

八方岳へ

大観峰から今度は八方岳へ向かう。ゆっくり慎重に鎖場を降り、ヤセ尾根を進み、再び南尾根の鎖場を上がっていく。
幸いこの日は天気も良く雨などは降ってなかったが、ヤセ尾根などの道が濡れでもしてたら怖いものがある。晴れてても「ふらっ」ときたら大変です!慎重に慎重!
そして鋸山の山頂である八方岳に登頂する。

八方岳へ上る鎖場 八方岳

少し遠方は霞はあるが山頂からの眺望は素晴らしいものである。また先ほど登ってきた大観峰も良く見える。
改めて見る大観峰はそそり立つような立派な岩峰。「よく行って来たなぁ〜」

この後は「登山道周遊コース」へ。足場に注意しながら先ほどの「一方通行」の標識がある付近まで下り、岩稜のコースへと向かっていく。
単なるヤセ尾根かな?とナメテかかっていたが‥ヤセ尾根のアップダウンはひたすら続き、ホント長〜い。
「股覗き岩」へ向かうときにはロープ箇所が出てきた。「え〜っ、また?」と驚いていたのは序章に過ぎなかった。まだまだ鎖場は出てきます!

八方岳から見た大観峰 股覗き岩への上り

股覗き岩

今回予習不足で「股覗き」の意味がよく分かっていなかった。「天橋立」みたいに股から「何か」が綺麗に見えるのかな?‥と思い、縦走先の小松岩の方を覗いてみたが何の変哲も無い景色。
実は、後で分かったことだが右側に見える岩群のことを言うようだ。たまたま撮っていたパノラマ画像をよ〜く見てみると、あらまあ〜、太陽石が何とも男性のシンボルに見えるじゃないか!股から覗くと‥ホホホ(笑)。

小松岩を通り「経岩越え」「囲観音」の分岐に出合う。迷わず「経岩越え」を進むが、またまたロープ箇所があり下る
再びヤセ尾根の連続!

経岩?


経岩?から見た前方のヤセ尾根。ここを縦走して行きます。

無名岩

経岩がある尾根を過ぎ、またまたロープ箇所を下っては上って〜無名岩へと上がる。
ここまで岩には名前が付いていたのに‥何で「無名」なんだろう。
でも、この岩を登ってみると、またまたダイナミックな岩稜が見える。後方の尾根群も凄い!「こんな所を通ってきたんだ〜」改めてビックリである。もう少しヤセ尾根は続きま〜す!











                無名岩と後方の通って来た尾根群



無名岩から前方尾根

無名岩を後にして一旦下って行者尾根へ。ラストのヤセ尾根(今回)
振り返ると‥やっぱり凄かった〜。スリルあり!ダイナミックであり!ヤセ尾根最高!






















  後方の通って来たヤセ尾根 

ヤセ尾根から別れて暫く進むと分岐に出合う。「下山道・駐車場へ」と書かれた標識があるが、ここはスタートした「登山口」に下る道と「熊野磨崖仏」へ下る道との分岐である。
今度何時「ここ」に来るのか分からない私にとっては「熊野磨崖仏」も見てみたい!‥と言う事で熊野磨崖仏経由で下ることにした。
道は荒れていることなく普通に下って行き、やがて境内に入る。
拝観料は200円で熊野磨崖仏入口にて払いました。

熊野磨崖仏への分岐 境内の建物の中を通り熊野磨崖仏へ

熊野磨崖仏   大日如来像(右)と不動明王像(左)

熊野磨崖仏の入口に下りた頃には丁度お昼の時間。休憩所にて朝、博多駅にて買った駅弁を頂く。ゆっくりしたのち車道をのんびり下っていき、朝上がって来た広域農道に出合う。駅に行く途中にある山香温泉・「風の郷」により、さっぱり汗を流して帰りました。

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